冬こそ注意!かくれ脱水

今年は11月になっても暖かい日が続いたり、かと思えば真冬の寒さの日があったりと体が気温についていけない日々がつづきました。11月終盤になってようやく冬らしい寒さになってきましたね。寒くなると耳にする機会の少なくなる「脱水症」。思い浮かべる季節は夏!という方もきっと多いはず。
今回は冬とは無縁と思われがちな「脱水症」についてご紹介します。

 

冬の脱水症

体のほぼ半分を占める「水」。成人の場合は体重の約60%、65歳以上の高齢者の場合は約50%を水分が占めています。外に出ていく水分と飲食によって体の中に入る水分のバランスがとれることで、一定の量が保たれています。

気温の高さでの発汗、体調不良での発熱、嘔吐、おなかをくだすなどで体内の水分が失われるだけでなく、冬は空気が乾燥していることに加え、暖房器具を使用する機会も多く湿度が下がります。そのような環境で自覚のないまま肌や呼気から体の水分が失われていることがあります。汗をかく機会も少なくなり、喉が渇きにくく夏場と比べると水分摂取が少なくなることが原因の一つとして考えられます。

隠れ脱水の症状

かくれ脱水は、体の水分が減少し、脱水症状になる手前の状態です。 唇や皮膚がカサカサしている、頭がぼーっとする、のどが渇く、日中の強い眠気、腹部の不快感、汗を大量にかく、集中力が低下する、立ちくらみ、足がつるなどの症状が現れます。

隠れ脱水の見分ける方法として、手の甲をハンカチを拾うようにつまみ上げてから、すぐに離してみます。 つまんだ跡が消えるまでに3秒以上 かかると、かくれ脱水の可能性があります。 これで自分だけではなく、様子がおかしいと思った他の人の状態も確認することができます。

 

予防方法

隠れ脱水予防のためには、こまめに水分を取ることが大切です。 特に朝目覚めてすぐのコップ一杯の水分や寝る前、入浴の前後等、体内の水分が不足しがちなタイミングには、水分補給が必須です。 日中はのどが渇く前にお水を飲むことを心がけましょう。 このとき1度にまとめて大量に飲むのではなく、少量ずつこまめに飲むようにします。ちなみに、水分をゴクリとひと口飲んだとき、どのぐらいの量を飲んでいるか知っていますか? 個人差もありますが20ml前後がもっとも飲み込みやすい量だといわれており、口いっぱいに水を含んだ場合でも、1回に飲み込む量は20mlほどに調整しているそうです。

水分補給と同時に、乾燥から身を守り、水分の蒸発を防ぐということも今の時期は大切です。室内では次のような乾燥対策も併せて行うと効果的だと思います。

  • 加湿器などで湿度50%~60%を保つ
  • 洗濯物や濡らしたタオルを室内に干す
  • 保湿クリームなどで肌からの水分蒸発を防ぐ

             

 

乾燥していると喉や鼻の粘膜が乾燥し、感染に対する防御反応が弱まり免疫力の低下につながります。季節による気温変化などさまざまな要因でも起こりうる症状です。冬だからといって油断することなく、こまめな水分補給を心がけて快適な冬生活を送りましょう♪