春バテに気を付けましょう
4月は年度の始まりですね。
春と言えば出会いと別れの季節。
新しい生活や新しい人間関係等ワクワクすることの多い時期になります。
卒入学や就職に伴う新生活で忙しい方も多いのではないでしょうか?
気候がよく、新しいスタートのこの時期は病気と無縁に思われがちですが実は1年の中で一番体調を壊しやすい時期であるといわれています。
約9割の人が体と心にさまざまな不調を感じていて、この不調を「春バテ」といいます。
日々の忙しさで、体への気遣いを忘れていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
いつも以上に体調管理をしっかり行い、元気に新年度を迎えたいですよね!
春バテの原因とは
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」という2つの神経から成り立っており体の器官を調節するため24時間働き続けています。
交感神経とは【緊張】で体を動かしている時や昼間に働き、心身を活発にします。副交感神経は【リラックス】で安静時や夜に活発になり心身を回復させます。通常は、この2つの神経がバランスを取り合うことで心身の調子が保たれているのですが春は1年のうちで寒暖差が一番大きく、激しい気温の変化や異動・転勤・新生活の始まりなど環境の大きな変化で普段より緊張する機会やストレスを感じることが多く、身体は対応する為に交感神経の働きが優位な状態(緊張状態)が続きやすくなり不調を感じるようになり自律神経が乱れやすくなります。
春バテの症状とは?
緊張状態が続くことにより次のような症状が現れやすくなります。
- 疲れがたまりやすい
- やる気がでない
- 集中できない
- イライラする
- ちょっとしたことで落ち込む
- 免疫力が下がる
- 胃腸の働きが落ちる
- 肩や腰が痛くなる
- 身体が冷える
- 寝つきが悪くなる
「春バテ」しないためには自律神経を整えることが大切です。
生活習慣を改善することで自律神経を整えることもできるので、できることから始めてみましょう。
春バテの予防法
1.冷え対策に取り組む
・カーディガンやストールなど、体温調節できる服装を心掛ける
朝晩で気温の変動が激しい春先は、衣類での調節がむずかしいものです。さっと脱ぎ着しやすいカーディガンやストールは必須アイテムです。
・カイロや温熱シートを使って、血流の多い首・腰・お腹・太ももを温める
血流が多く太い血管が通っている首の後ろを温めると、効率よく全身に血液を行き渡らせることができます。
2.バランスのよい食事を意識する
環境の変化とともに忙しい日が増え、偏食になりがちなことも春バテの原因のひとつ。1日3食バランスの良い食事を心がけましょう。なかでも、血行促進や疲労回復、抵抗力の向上に役立つ「ビタミン」、イライラを防止する「カルシウム」、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌を促す「トリプトファン」を意識的に摂取するように心がけることをおすすめします。
ビタミンが多く含まれる食材…レバー、豚肉、にんじん、ほうれん草、トマトなど
カルシウムが多く含まれる食材…牛乳、チーズ、豆腐、小松菜、ゴマなど
トリプトファンが多く含まれる食材…バナナ、豆腐、納豆、卵、おから、チーズ、かつお、豚肉など
ゆっくりよく噛んで食事をすることで副交感神経が働きます。副交感神経が働くことで、腸内環境を整え、太りにくく、疲れにくい体にしてくれる効果があります。
また、1日3食をできるだけ決まった時間に摂取することで生活習慣を整えやすくなります。
- 朝食をしっかり食べましょう
食事制限や、朝忙しくて時間がないなどの理由で朝食を抜く人もいますが、朝食はしっかり食べるように心がけて下さい。朝食を食べることで腸が刺激されて体内時計が整います。さらに、寝ている間に下がった体温を上げ、自律神経を整えるのに大きな役割を果たしてくれます。また食事をする時間を作ることで心に余裕が生まれます。
- 寝る3時間前までに食事を終わらせましょう
食後3時間は消化吸収が盛んになります。食後すぐに寝てしまうと副交感神経が十分に働かず、交感神経が興奮したままなので睡眠の質が悪くなってしまいます。翌朝、目覚めた時も交感神経がスムーズに働かず、体がだるく頭がぼんやりとしてしまいます。質の良い睡眠のためにも食事は寝る3時間前までに終わらせるようにしましょう。
3.質の良い睡眠をとる
春は日照時間が増え、ついつい夜更かしをしてしまったり、気温の変化で上手く寝付けなかったり、眠りが浅いといった状態になってしまいがちです。睡眠は疲労回復に重要な役割を果たし、睡眠不足は自律神経の乱れにつながります。
- 強い光を浴びると交感神経が活性化してしまうため、寝る前のパソコンやスマホは控えるようにしましょう。(1時間前にはOFF)
- 照明を暗くしたり、アロマや音楽を使うなど、五感を心地よく刺激することで副交感神経が働くようになります。
- 就寝前、目のまわりをホットタオルなどで心地よい温度で温めると、短時間で副交感神経が優位になり、脳や体がリラックス。安眠効果や目の疲労回復効果も得られます。
- 寝室の温度と湿度を調整する(23℃前後、湿度50~60%が目安)
4.入浴でリラックス
まずは、『冷え』を解消し、身体のエネルギーの消費を最小限に抑えることが重要となります。
シャワーだけでなく湯船に浸かるようにしましょう。
就寝1時間前くらいにぬるめのお湯に30分程度浸かることがおすすめです。38〜40℃が最もリラックス効果を得られます。体の内側からポカポカと温まり、眠りにつきやすくなりますし、湯船に浸かることで緊張がほぐれて、副交感神経が働くようになります。
炭酸系入浴剤を使用することで、より効果が高まります。
5.運動
体を動かすこともストレス解消の1つです。ウォーキングやサイクリングなど、長くゆっくりできる有酸素運動がおすすめです。筋肉を刺激したり、増やしたりすることで血流を改善し、代謝を上げて冷えを防止する効果が期待できます。
運動をすることで自律神経のバランスを整えるセロトニンの分泌が促進されます。
ただし、体調が悪い際は無理をせず、身体をできるだけいたわるようにしましょう。
今回は、心身に不調をきたす「春バテ」を予防するためのポイントをご紹介しました。
冷え対策・食生活の改善・睡眠の質を意識することが、春バテ予防につながっていきます。
今回ご紹介した情報も参考にして、心身ともに健やかな状態で春を過ごしていきましょう。