便秘について

便秘に悩まされていませんか?

便秘を引き起こす誘因

・運動・水分不足
・腹筋力の低下
・極端なダイエット
・痔
・老化
・精神的ストレスや環境の変化
・職業性(便意があっても排便できない職業の人)

便秘のタイプと症状

1.弛緩性便秘  

ぜん動運動が弱くなり、大腸内に便が長時間溜まり、水分が過剰に吸収されて
硬くなるタイプ。便秘の中でも頻度が高く、便が腸のあちこちに滞留する事で
異常発酵を起こして毒素を発生させる事で、悪玉菌が増え腸内環境が悪化します。
症状:おなかが張る・残便感・食欲低下・肩こり・肌荒れ・イライラなど

2.直腸性便秘  
便意を我慢していると、直腸が刺激に対して鈍感になり、脳に伝わりにくく、便
が停滞してうまく排便できなくなるタイプ。
症状:排便時に痛みや違和感・便意を感じない・排便に時間がかかる・便秘薬が
効かない・下痢をしやすい

3.けいれん性便秘  
自律神経の乱れで、腸管が緊張しすぎてしまい、便がうまく運ばれずに、うさぎ
のフンのコロコロとした便になるタイプ。
症状:食後に下腹部痛・残便感・便秘と下痢を繰り返す

便秘を放置すると

★免疫力の低下
腸には「腸管免疫」と呼ばれる体外からの細菌やウィルスの侵入を防ぐ働きが
ありますが、便秘によって腸内環境が悪化し、感染症にかかりやすくなります。

★糞便塞栓症
大量の便が直腸に溜まり、カチカチに固まってしまう症状です。

★いぼ痔・切れ痔
硬くなった便を無理に排出しようとすると、肛門に負担がかかってしまいます。
痔になると排便時に強い痛みを感じる為、排便を我慢してしまい、悪化させる
という悪循環に陥る恐れがあります。

★脱肛
排便時に力むことで、痔核の血管が膨れ、痔核が次第に肛門の外に出てきます。

便秘の基準

  • 3日以上も排便がない
  • 下剤を飲まないと便が出ない
  • お腹に張りや痛みがある
  • 残便感が残る
  • 便が力んでもなかなか出ない
  • 便が出ても小さなコロコロ便が多い

このような症状がある人は便秘の可能性が
あります。

 

便秘にならない為の日常的対処法

★水分をしっかり取る(1500mlが必要)
★適度な運動
★食物繊維を意識して取る
★規則正しく1日3食しっかり食べる(朝食もしっかりと)
★毎日、同じ時間に排便の習慣をつける
★ストレスを溜めないようにする

便秘に悩んでいる人に摂ってほしい食べ物は?

腸内環境を整える為にも、食物繊維は積極的に摂って欲しいものです。
食物繊維は便量を増やし、排便リズムを回復させる効果に期待ができると言わ
れています。食物繊維は「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類が
あります。

水溶性食物繊維・・・善玉菌を増やし、便を柔らかくして排出を促す
不溶性食物繊維・・・便量を増やし、大腸のぜん動運動を促す


①脂質
(オリーブオイル・ごま油・チーズ・ナッツ)など
脂質に含まれている脂肪酸は大腸を刺激すると言われています。ただ、脂質の
摂りすぎは肥満の原因とも言われていますので、摂りすぎには注意が必要です。

②海藻類
(わかめ・ひじき・海苔・寒天)など
海藻には水溶性食物繊維が豊富に含まれています。
便を柔らかくして排便を促し、腸内環境を整えてくれると言われています。

③オリゴ糖を含む食物
(キャベツ・ごぼう・大豆・はちみつ・玉ねぎ・じゃがいも)など
オリゴ糖は、ビフィズス菌などの腸内細菌のエサとなり、善玉菌を増やします

④イモ類
(じゃがいも・さつまいも・山芋・里芋)など
イモ類には不溶性食物繊維が含まれています。腸の壁が収縮する「ぜん動運動」
を活発にし便通を促してくれます。

⑤キノコ類
(しいたけ・エリンギ・しめじ・えのき・マッシュルーム)など
キノコには不溶性食物繊維が多く含まれています。整腸作用をはじめ、体に嬉し
い作用を持つ栄養素です。

⑥発酵食品
(味噌・塩こうじ・納豆・醤油)など
ヨーグルトなどの乳製品に含まれる乳酸菌とは違い、生きたまま腸に届きやすい
特性があります。発酵食品は、腸内が酸性化し、善玉菌を増やして腸内環境を整
えます。

⑦飲み物
(水・牛乳・ハト麦茶・ルイボスティ・マテ茶)など
健康な人は便の80%が水分だと言われています。毎日、こまめな補給を心がけ
ましょう。お茶の中には、便秘改善に期待できる成分を含むもの(食物繊維・ミ
ネラル・マグネシウム)があります。


便秘は女性に多いと言われていますが、男女問わず、誰にでも起こる症状です。
便秘は人によって感じ方が違ったり、体に合う薬なども千差万別なため特に注意が必要です。
【たかが便秘】と思いがちですが、自己判断せず、受診するタイミングも考えましょう。